ドイツでだいぶうつになってます

東京産まれ東京育ち。小学生の息子ふたり。思ってることを書き留める。

なんで家事育児がこんなにつらいのか

まず、家事。

疲れていても、時間が遅くても、やりたくなくてもやらなければならない。

これって当然。仕事と同じ。雇用主は家計の大半を賄ってる夫。

だから、頑張るしか無いかーって思えるけどさ。

でもね、家の労働って給料もらえないんだよね。

評価(賞与や昇格)もない。

 

そして育児が加わるとこの仕事はブラック労働になる。

朝夜区切りなしの超過労働、

ひたすら子に振り回される理不尽、

性神話で語られる母親像と違う自分に罪悪感、

これらが前提にあって衣食住を維持しなければならない。心身がぼろぼろになる。

そして忘れてはならないのが、その前の出産。

心身のダメージを抱えたまま、ブラック労働が始まるということ。 

 

ひとつ言いたい。

家の中の仕事を、一般的な仕事と同じ土俵に置くことは出来ない。

目的が違う。得られる対価も、違う。

外での労働は、

労働力を提供し、所属先の利益をあげる努力をし、

自身と家族を養い、自分の価値を上げるという目的がある。

対価として、給料と場合によっては評価を得る。

 

家事育児労働では、

現在と未来の労働力及び税金を国に提供し、

家庭を運営しながら、子を教育し巣立たせるという目的。

対価としてあったりなかったりする幸福感を得る。

この幸福感というのは、形がないものだ。

 

あと、個人的に思うのは育児やってるとどうしても脳が退化するように思う。

脳が進化するチャンスが減るのだ。

乳児や幼児が同じ空間にいると落ち着いて思考が出来ないので、

体と脳が束縛される。要するに作業がてんではかどらない。

脳科学の本で読んだのだけど、

計画→実行→達成の流れの中で最後の達成部分を体験出来ないと、

脳は快感というご褒美がもらえないのでけっこう戸惑うらしい。

「えっ?頑張ったのに何ももらえないのかー・・」って感じかな。

脳のやつ、かわいそうすぎ。

 ご褒美無しで頑張り続ける数年間、脳にとって強いストレスだと思う。

 

なまじ、

子を持つまでは「出来るはずのどってことない作業」を、

ろくに完遂出来ない自分の手足と、ご褒美もらえない脳。

無力感のかたまりが出来上がる。

「要領が悪いから・・」「皆やってること」「昔の人はもっと大変だった」

「夫は社会で頑張ってる」「なんでできないんだろー」

「(子供に対して)ごめんね・・」「こんなママだめだよね・・」

等々、呪いの言葉で自分をいじめる。褒めてあげない。

自己評価はどんどんさがる。

 

家事育児がつらいのは、自分の価値がわからなくなるから。

自分がいなくなるから。