ドイツでだいぶうつになってます

東京産まれ東京育ち。小学生の息子ふたり。思ってることを書き留める。

ドイツ人はたしかに残業しない。

残業時間を記録しておいて別の日に半休とか、有給全消化するのは普通のこと。

なんで社会が回っているんだろう?って思います。


しかし、すごく後出しじゃんけん的だけど「回ってる」の基準がこの国ちょっと違う。
わたしは日系企業で働いた経験しか無いので、実際の企業や組織の中の様子ははっきりとは言えないけど。

例えば、
役所関係だと、対応してくれる人によって言うことが違う為に、2度手間3度手間を踏まされたり、書面の打ち間違いやスペルミスの為にもう数日待たされる。

謝罪の言葉なんて全くない。始めは驚いた。

 

民間だと、取引先のドイツ企業にメールする場面で、休暇シーズンや連休前後になると「○月○日~○月○日までオフィスに居ません。緊急の要件は、代理として弊社〇〇に連絡して下さい。」という自動返信メールが返ってくる。社外の相手に不在理由を説明する必要はない。そこで代理の〇〇さんにメールすると、その〇〇さんからも「○月○日~○月○日までオフィスに居ません。」という自動返信メールが返ってきて、「うん。もういいか・・」と、あきらめモードになる。

 

企業の対応でも小売でも、まあ時間がかかる。

あからさまに失礼な言い方で突っぱねられたり、カスタマーセンターなんかだと一方的に電話を切られたりもする。
これは、案件内容だったりクレームの付け方によっては国籍関係なく冷たくあしらわれるので、差別的ということでは決してなく。

 

なので、前提からして社会そのものが違うし、もともと回ってねーじゃん、と言ってもいいかも(笑)
それでも、個人は給料を受け取っているし会社も利益をあげているので、客観的に見れば経済も社会も回っているということになる。

 

ここで、

わたしが、これだな~!と思うドイツ人の働き方の根底にあるものを書いてみる。

ちなみにドイツ人=現地人。多国籍国家なので大雑把に。

 

社会との約束は書面に全て記載されているから究極は書面(例えば雇用契約書)に従えばOK。その上で、他人軸でなく自分軸で思考行動する。

 

業務@人がきっちり分類分業されている。
これは職業訓練システムがあるからで、そもそも自分が修めた職業訓練内容に即したポストにしか応募できないので、就職した時点で個々の受け持ち業務がはっきりしている。この職業訓練に真面目に取り組めばなにかしらの専門職となる。仕上がった状態で就職活動ないし仕事開始出来る。すごくいいシステムだと思う。

 

 

あとは、これが一番大きいと思うのが価値観・美徳感!

時間を一番大切にする国民性なので、無駄を嫌う。必要な会議なのかどうか精査してから会議を持つ(相手の時間をもらう)。一定のポストに付けば判断の権限が与えられるので、何人もの上司からの確認承認待ちや特定の誰かの顔を潰す潰さないという事を考える時間を、会社は節約する。

また、部署の仕事が終わらないとか顧客が困るとかは社員の責任ではないので申し訳ないとか思わないし、いち社員がどうにかする種類のものではない。責任は、適した人員配置をしない会社にあるという考え方。この、清々しい自分勝手な感じを私はポジティブ自己中とか大人チャラ系とか呼んでる。

 

ドイツ社会に限らず、個人の権利を守りながら組織の生産性をアップするには既存の価値観を疑う必要がある。

ドイツ人にも申し訳ないとか罪悪感という感情があるにはあるけど、キリスト教の教義が強く影響しているので、日本人のそれとは全く違うものだ。
そのあたり、文化人類学とか社会心理学とか言うんだろうか。
とても興味がある。